ひび割れのリスクと危険度

ひび割れを放置してしまうと、深刻な被害へと拡大する可能性があります。

雨漏りや建物の強度低下、腐食 といった被害につながります。

腐食は外壁から次第に内部へ進行し、壁崩壊や更にコンクリート内の鉄筋腐食へと進む可能性もあります。

最終的には鉄筋まで腐食が進行してしまい、鉄筋爆裂まで引き起こす可能性があります。

ヒビの状態による危険度

危険度【★★★】構造クラック

危険度【★★☆】縁切れクラック

危険度【★☆☆】ヘアクラック

では一つずつ危険度をチェックしていきましょう。

危険度【★★★】構造クラック

国土交通省の規定では、0.3mmを超えるひび割れを「構造クラック」と呼びます。

0.3㎜を超えるクラックからは雨水や湿気が侵入しやすく、構造部分に悪影響を及ぼします。

例えば、鉄筋コンクリート造では雨水が鉄筋に触れる事でサビを引き起こし、コンクリートの爆裂を招きます。

木造の場合も、壁のヒビから侵入した雨水が木を腐食させてしまいます。

危険度【★★☆】縁切れクラック

縁切れクラックはモルタル外壁(塗り系の材料)など湿式工法の外壁材に多く見られます。

塗り継ぎに時間がかかりすぎた結果生じるものです。

作業途中で中止したり、部分的にやり直したりしますと、塗り次ぎの境目が割れてしまいます。

最初に塗った部分が乾燥してしまい、時間差で塗った材料が一体化しなかった現象です。

縁切れクラックは原因が明確であり、クラック幅は広がりにくいことから、危険度は中級です。

ただし、コンクリートの縁切れクラックは、安全性に影響する場合がありますので注意が必要です。

危険度【★☆☆】ヘアクラック

0.3㎜未満のクラックをヘアクラックと呼びます。

まだ幅が狭いため雨水の侵入リスク度は低く、危険度も低いクラックです。

構造体にまで広がっていることは少ないですが、放置すると構造クラックに進行する可能性があります。